租税特別措置・補助金の「適正化」提案募集がスタート
お知らせ
2026.02.11
今後の税制改正に中小企業はどう向き合うべきか
2026年度以降の税制改正を見据え、
税制や補助金のあり方そのものを問い直す動き が始まっています。
2026年1月5日、
内閣官房 行政改革・効率化推進事務局(租税特別措置・補助金見直し担当室)は
「租税特別措置・補助金の適正化に向けた提案募集」 を開始しました。
本記事では、この提案募集の概要と、
あわせて公表された自社株評価・選挙動向を踏まえ、
中小企業経営者が押さえておきたい税制の今後 を整理します。
租税特別措置・補助金の「適正化」に向けた提案募集とは
今回の募集は租税特別措置(各種減税・特例)や補助金制度について、
-
今後も維持すべきもの
-
見直し・廃止すべきもの
-
制度設計を改めるべき点
について、広く国民から意見・提案を募る 取り組みです。
■ 募集期間
2026年2月26日(木)まで
■ 今後の流れ
-
募集結果
→ 各省庁の 令和9年度税制改正要望(8月頃)
→ 年末の令和9年度税制改正大綱
に反映される可能性があります。
▼参考リンク
内閣官房
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/sozei/teianboshu.html
👉
今回の募集は、将来の税制改正の「出発点」 になる点で、非常に重要です。
類似業種比準価額の株価(11・12月分)が公表
2026年1月16日、国税庁から
「令和7年分 類似業種比準価額計算上の業種目別株価」 の一部改正が公表されました。
これは、自社株評価 において重要な指標となるものです。
■ 背景にある株価上昇
-
令和7年は日経平均株価が 5万円超
-
上場企業の株価上昇
→ 類似業種比準価額も上昇傾向
その結果、
-
利益水準が変わらなくても
-
自社株評価額が上がる
という状況が生じやすくなっています。
■ 経営への影響
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事業承継:相続税・贈与税負担の増加リスク
-
M&A:売却時には有利に働く可能性
承継やM&Aの予定が直近でなくても、
現時点での自社株評価を把握しておくこと は、
今後の意思決定において重要な意味を持ちます。
▼参考リンク
国税庁
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/hyoka/r08/2601_01/index.htm
衆議院解散と税制改正スケジュールへの影響
2026年1月23日、高市首相は衆議院を解散し、
2月8日投開票 の選挙が行われることになりました。
■ 税制改正への影響は?
通常、税制改正は
-
3月末までに成立・公布
-
4月1日施行
というスケジュールで進みます。
しかし、今回の選挙により、
-
令和8年度予算
-
令和8年度税制改正
ともに、年度内成立が難しくなる可能性が指摘されています。
税制調査会長からは
「選挙があっても、税法は生活への影響が大きいため切り離して審議したい」
との発言もありますが、
仮に3月末に間に合わない場合、制度の適用開始時期がずれる可能性 もあります。
👉
「制度内容は同じでも、スタート時期が変わる」
という点には、注意が必要です。
「適正化」という言葉に潜むリスク
今回の提案募集で注目すべきは、
タイトルに使われている 「適正化」 という言葉です。
近年の税制改正では、
-
「適正化」
= 実質的な 増税・課税強化
となるケースが少なくありません。
代表例が、
超富裕層向けミニマムタックス
(「極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置」)です。
これは、
-
M&Aでの株式売却
-
不動産売却
といった場面で、
企業経営者自身にも影響し得る制度 です。
もちろん、不適切な節税スキームの是正は必要ですが、
税制の三原則である
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公平
-
中立
-
簡素
のうち、近年は 「公平」偏重で「簡素さ」が失われている との印象も否めません。
まとめ|税制改正は「受け身」ではなく「準備」が重要
今回の提案募集は、
税制・補助金の方向性を考える貴重な機会 です。
一方で、
-
「適正化」という名の増税
-
株価上昇に伴う自社株評価の上昇
-
税制改正スケジュールの不透明化
など、中小企業経営にとっては注意すべき点も多くあります。
税制改正は、
決まってから対応するものではなく、
動きを見ながら備えるもの です。
今後も、税制・補助金・経営環境の変化について、
最新情報を整理してお伝えしていきます。
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