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【令和8年度税制改正大綱まとめ】家計・資産・企業経営に与える影響と、実務で押さえるべきポイント

お知らせ

2026.01.21

12月19日、自由民主党および日本維新の会から
**「令和8年度税制改正大綱」**が公表されました。

今回の税制改正は、

  • 個人の手取り増加

  • 資産形成の後押し

  • 企業の投資・成長促進

を軸としつつ、
過度な節税スキームへの歯止め
経理・税務管理の厳格化も同時に進められる内容となっています。

本記事では、実務への影響が大きいポイントを中心に整理します。


1. 個人所得税:手取り増加と資産形成を後押し

■「年収の壁」の引上げ

  • 課税最低限:年収178万円(+18万円)

  • 基礎控除:最大104万円(+9万円)

  • 給与所得控除の最低保障額:74万円(+9万円)

  • 配偶者控除・扶養控除の所得要件:所得62万円(年収136万円)以下

物価上昇を反映した見直しであり、
パート・アルバイト人材の就業調整への影響が大きい改正です。


■住宅ローン控除の見直し(5年延長)

  • 新築:省エネ基準未達・災害レッドゾーン住宅は対象外

  • 中古:借入限度額拡充、控除期間13年

住宅取得支援を維持しつつ、
環境・防災配慮型の住宅政策へ誘導する方向性が明確になりました。


■NISA・暗号資産など資産形成支援

  • つみたて投資枠:0歳から利用可能(年60万円・計600万円)

  • 暗号資産:20%分離課税(一定要件あり)

  • セルフメディケーション税制:一部恒久化・5年延長

個人の金融資産形成を支援する一方、
対象や要件は今後さらに精査される可能性があります。


■給与・福利厚生に関わる改正

  • マイカー通勤手当:非課税上限 66,400円

  • 駐車場代:月5,000円まで非課税

  • 従業員への食事支給:月7,500円(税抜)まで非課税

👉 給与規程・福利厚生制度の見直しが実務上の重要ポイントになります。


2. 資産税:事業承継は猶予期限に注意

  • 事業承継税制(法人版)
    承継計画の提出期限:令和9年9月30日まで延長
    ※適用期限(令和9年12月31日)は延長なし

  • 特定資産の買換え特例:3年延長

  • 教育資金一括贈与の非課税措置:令和8年3月31日で廃止

事業承継を検討中の企業は、
期限管理と事前準備(財務・経理の整理)が不可欠です。


3. 法人税:投資促進と管理強化が同時進行

■中小企業向け投資・減税

  • 少額減価償却資産特例
    30万円未満 → 40万円未満
    対象法人:従業員400人以下

  • 大胆な設備投資促進税制の創設

    • 中小企業:5億円以上

    • 建物含め即時償却・税額控除が可能

DX投資・設備更新・業務効率化を進める企業には追い風です。


■研究開発税制の拡充

  • AI・量子分野の優遇新設

  • 中小企業:3年間の繰越控除が可能


■賃上げ促進税制の見直し(増税要素)

  • 大企業:令和7年度で廃止

  • 中堅企業:令和8年度で廃止

  • 中小企業:教育訓練費の上乗せ措置廃止


■経理・税務実務への影響

  • 企業グループ間取引の書類保存義務が新設

    • 取引価格の根拠資料の作成・保存が必須

👉 経理DX・デジタル管理体制の整備が不可避となります。


4. 税制情報トピック②

不動産節税スキームへの大幅な是正

  • 相続開始5年以内に購入した貸付用不動産
    購入価額の8割評価

  • 不動産小口化商品
    通常の取引価額で評価

適用:令和9年1月1日以後の相続等

タワーマンション評価通達に続き、
不動産を使った過度な節税への包囲網が強化されています。


5. 税制情報トピック③

インボイス制度の経過措置見直し

  • 個人事業者のみ
    令和9・10年は「3割特例」適用

  • 法人は対象外
    → 2割特例終了後は簡易課税が基本

  • 免税事業者からの仕入控除
    段階的に縮小(7割→5割→3割)

👉 取引条件・価格交渉・契約内容の見直しが必須です。


6. まとめ:税制改正は「制度対応」から「経営戦略」へ

令和8年度税制改正は、

  • 個人の手取り増加

  • 投資・DX促進

  • 節税スキームの是正

  • 経理・税務管理の高度化

が同時に進む内容となっています。

特に、

  • 給与規程・福利厚生

  • 設備投資・DX計画

  • 経理・証憑管理体制

  • 事業承継・資産対策

については、制度を「知る」だけでなく「使いこなす」視点が重要です。


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